NASを入手することにした。以下のような不安定な事態はもう金輪際おさらばしたい。
バッファローのルーターWZR-HP-AG300Hに接続し、「簡易NAS」として利用しているUSB HDD(2010年に米国を去る前に購入したWestern Digitalのもの)から「カコーン、カコーン」という実にイヤ~な異音がしている。また、うちにはデスクトップPCが2台あり、1台はマウス製の自分用で、もう1台はLenovo製でもともと父用に用意したもの。どちらも、既に一度内蔵HDDが吹っ飛んでる。保証期間中だったので無償で交換してもらったが、再度使いやすい環境にするのに手間も時間かかった。しかも、最近特に自分用PCから、HDDの異音とおぼわしき音がしている。さらに1年ほど前に外付けUSB HDDがあったが、これも飛んでしまって、いまだにちゃんと復旧作業をしていない。
アメリカにいるときにはこのようなことはなかった。Dell製のPCを2台使ったが、それらで使ったHDDは異音を出すことはあっても結局最後まで完全に潰れることはなかった。どうも日本で購入したPCは信頼性の低いいHDDを使っているような気がしてならない。安いことを優先して選択した自分が悪いっちゃぁ悪いんだが…。
さて、NASにはストレージ機能について不足ないことは当然としてその他の要件は以下がある:
- Dockerに代表されるコンテナ機能がサポートされていること。仮想化機能もサポートされていて、例えばそれでWindowsも仮想的に起動できればそれに越したことはないが、必須要件ではない。コンテナが普通に使えるにはやはりメモリは最低1GBは必要だろう。2GB以上が激しく理想的だが。仮想化機能も機能させるのなら4GBは必要だろう。
- DockerコンテナイメージはIntel系CPUを前提にしているものが多いようなので、極力手間を避けるというぐうたらな観点からは、可能ならARM系CPUのものは避け、Intel系CPUを採用しているものがよい。
NASには全く疎いので以下で概況を知る。
- “ASCII.jp:3万円以下で買える格安NASの狙い目はどれ!? (1/4)|4万円アンダーのホームユース最新NAS選び“
- “ASCII.jp:NASキット7モデルのパフォーマンスをチェック (1/3)|4万円アンダーのホームユース最新NAS選び“
人気・売上げランキングを見ると、DTCP-IPに対応したものが上位に入るのが日本の特殊事情。少し意外に思ったのがセキュリティービデオ監視機能をプッシュしている製品が多いこと。
低価格帯だと2万円強のQNAP TS-231+(価格.comで最低価格¥23,490)か。ARMデュアルコアCPUでメモリ1GB。Dockerサポート。この価格帯でメモリ1GBのは他に見当たらない。DTCP-IPは全くサポートしない。使用できるアプリ。Amazon.co.jpでQNAP(キューナップ) TurboNAS デュアルコア1.4GHzCPU 1GBメモリ 2ベイ 2年保証 DTCP-IP対応NAS TS-231+は24,645円。こちらはDTCP-IP対応であると謳っているが本当だろうか。BubbleUPnP Serverをインストールする方法。テクニカルサポート。
ネットギア(Netgear)社ReadyNAS 212 2ベイ ユニファイド ネットワークストレージ(ベアボーンタイプ)RN21200 (定価100,000 円)の実勢価格は34,000円程度。CPU: ARM Cortex A15 クアッドコア 1.4GHz プロセッサー、メモリ: 2GB。なんでこれを候補として検討したか忘れてしまった…。
NASの範疇を超えた機能を持つものも多く、HDMI出力機能を持つものもある。”【清水理史の「イニシャルB」】 NASでも追求された“ASUSらしさ” 2万円台で買えるHDMI付きAtom搭載NAS ASUSTOR「AS202TE」 – INTERNET Watch Watch“を読み、価格も3万円を切るというAS202TEに興味を持ったが、もう販売されてない。
同じAsustor製品で同路線で後継機とみなせるのがAS3102T。価格.comでの最安値は3万円弱。Amazon | ASUSTOR NAS 2-Bay Intel Celeron Dual-Core 2GB DDR3L GbE x1 USB 3.0 x 3 3年保証 AS3102T 3万円強。CPU: Intel Celeron 1.6GHz Dual-Core (burst up to 2.08~2.48GHz) Processor, メモリ: 2GB DDR3L (拡張できません)が大きなポイント。「ハードウェアアクセラレーションエンジン対応フォーマット:H.264(AVC)、 H.265 (HEVC)、 MPEG-4 Part2、MPEG-2、VC-1」もいいっちゃぁいいが利用することがあるか。Remote Control $35。Docker(ただしベータ版)、Virtual Boxサポート DTCP+ムーブについてのライセンスは無料でバンドル。ただし、DTCP-IPで著作権保護されたコンテンツを自力で再生する機能はない。片手落ちに感じられる。クアッドコアCPUに増強したAS3202T – ASUSTOR NASもあるが価格.com 4万円近くに跳ね上がる。参照:”Asustor AS3102T 2-bay NAS Review | techPowerUp“。
前提として、もしビデオ出力機能を使うとしたら今後購入予定のTVに接続して使う。この組み合わせでは主にDLNAのDMP、DMR機能を使うであろう(NASにはもともとDMS機能があるので)。具体的にはKodi(旧XMBC)、同じくXMBC派生のPlexなどが候補になるだろう。
さて、ここで今まで自分が認識してこなかったことだが、DLNAのDMP機能は最近のテレビにはもう組み込みになっているのが普通になっている(参考: “大型テレビ?” )。それの出来次第だが、KodiやPlexに及ばないとしても使える程度であるのなら、NASのビデオ出力機能は自分にはさほど重要ではなくなる。もちろん、DMSの機能としてメディアのトランスコーディングなどが高速にできるのならそれに越したことはないが、かといって必須かというとそうとはならないだろうと想像する。
自分はiOS派ではなくAndroid派なので、タブレットもスマホも皆Androidだ。AndroidアプリではGoogle Cast機能でGoogle Castレシーバにキャストできるアプリが増えた。問題はGoogle Castレシーバとしては、Chromecastと、Android TVを搭載したテレビしか現実にはない、ということだ。AirPlayレシーバーはアプリの形でも物理的機器としてもApple純正以外のものが多数存在するのとここは大きく違う。かつてはGoogle Castレシーバ・エミュレータが存在したようだが、その1つCast Receiver app for Androidの説明によると、Google Play Services 6.5でセキュリティーが厳しくなってそれらエミュレータは無用の長物とかしてしまったのだそうな。ただし、このアプリだけに限ればXposedモジュールでその制限を回避できる模様。
ビデオ出力の機能を持つNASが、今後Google Castレシーバとしての役目を果たせるようになる可能性は非常に薄い。Android TVを搭載したテレビを選択しなければ、Google Castを使用したければChromecastを購入するしかない。TVと別にChromecastを入手するのには余分費用が発生するが、Chromecastでれば、Android TVに比べて頻繁に、かつ長期に渡ってアップデートされるであろうと期待できる、という利点があるにはある。
…というふうに考えてきて、一旦は以下のように決めた。
- TVにスマートTV機能(特にGoogle Castレシーバとして動作する)を与えるのは外付けChromecastで、
- なのでTVにはスマートTV機能は一切求めない、
- NASとしてはChromecastを通じてコンテンツを提供できるようになっていれればいいので、HDMI出力は不要。
QNAP TS-231+でこの条件は満たせるので、それを注文する寸前まで行っていながら、心変わりしてAsustor AS3102Tを代わりに注文してしまった…。デュアルコアCPUではなくクアッドコアCPUを搭載した上位機種AS3202Tは価格差が大きく諦めた。なぜ心変わりしたのかもうはっきり覚えていないが、Intel CPUと2GBメモリを取ったのだと思う。
時間が順序してしまったが、Asustor AS3102Tを入手してから以下の記事を既に書いている:
- “AsustorのNAS AST3102TでUSB DACを使用 “
- “AsustorのNASでEntware-ngを使う “
- “AsustorのNAS AS3102Tは標準でHDMI-CECに対応していないんだそうで“
以下雑多なメモ。
「アニソンはハイレゾだとひと味違う?」 “ASUSのNAS”をオーディオプレイヤーにするイベント実施 – AKIBA PC Hotline!
“【レビュー】Amazon「プライム・フォト」×Synology NASで最強の写真保存環境を構築する ~PC不要でNASとクラウドを自動同期。容量無制限、ランニングコスト不要 – PC Watch”
“仕事で使うNAS 第5回:NASで効率的なプロジェクト管理を実現する方法 (1/4) – ITmedia PC USER”
““昔のPC”をNASに保存、さらにリモートでも使用可能に! – 窓の杜”
“7月29日を乗り越えろ:いつでもWindows 10に無償アップグレードできる環境を構築する――バックアップ編 (1/3) – ITmedia PC USER”
“特別企画:とある写真家の超本格派NAS「QNAP」実践編 – デジカメ Watch”
“Windows 10でNASの共有フォルダーにアクセスできない時の接続方法 | できるネット”
「NASの選定」への14件のフィードバック