
ステップ2まで完了したところ。バッファロールーターWZR-HP-AG300Hに繋いでいた外付けUSB HDDを繋いでみたが、意外なことにXFSファイルシステムにNASが対応してない模様なので一旦外した。
“自宅内LANの整理 ” 計画をちびちびと進めている。ステップ2のNASを自宅LAN内に導入するところまでは順当に進んだが(写真)、バッファロー無線LANルーターWZR-HP-AG300Hに繋いでいた外付けUSB HDDの内容をNAS AS3102Tに移すのに手間取った。NASに直接そのUSB HDDを繋いで内容を移す簡単な作業だと思ったが、そのHDDで採用していたXFSファイルシステムに、意外なことにNAS AS3102Tが対応してない。Entware-ngでなんとかならないかと思ったがうまくいかず、結局Lubuntuを走らせたPCにUSB HDDをつなぎ、ネットワーク越しに移した。
ステップ3はDHCPサーバー機能をWZR-HP-AG300HからTL-WR703Nに移行すること。TL-WR703NにはOpenWrtをインストールしているが、2年以上前にBarrier Breaker RC3にアップグレードして以来、手を入れていない。単にDHCPサーバー機能を無効化や有効化するだけなら簡単だが、自宅LANではIPアドレスの固定アドレス払い出しに依存している部分があるので、その設定を移すのがポイント。TL-WR703で走っているOpenWrtはDHCPの固定払い出し設定は/etc/config/dhcp
で指定する。なので当初の予定通り、WZR-HP-AG300HのWeb UI画面から固定払い出し設定をテキストで取り出して、テキスト・エディターでのちょっとした変換でOpenWrtの設定ファイルを作成。
設定ファイルのフォーマットが正しければ、OpenWrtの設定のためのWebインターフェースLuCIで該当ページを開いたときにそれが読み込まれて表示される。
図は実際にDHCPサーバーとして運用を開始した後に撮ったスクリーン・キャプチャだが、赤枠内にあるのが設定部分。ご覧の通り結構な数ある。青枠内が実際に払い出しが行われた機器とそのアドレス。
WZR-HP-AG300Hでは、DHCPによる固定アドレス払い出しの設定は、単にMACアドレスとIPアドレスのペアを指定するだけだったが、OpenWrtではホスト名も指定できるのが、まずはメモとして非常に助かる。考えがあってIPアドレスを割り振っていても、後で、え~っと、これはなんだっけ?となることが多かったからだ。
さらに、(デフォルトの設定のままなら)ホスト名.lan
でその機器にアクセスできる。WZR-HP-AG300Hではできなかったことで、非常に便利。これはOpenWrtでの標準のDHCPサーバーDnsmasqがDNSサーバーでもあるからだ。この機能が使えるためには、それぞれの機器でネームサーバーがこのOpenWrtルーター(この場合TL-WR703)になっていなければならない。特になにもしなければ自動的にそうなる。
ひっかかった点が2点。1点目は、何もしないとDHCPクライアントにデフォルトゲートウェーとしてこのOpenWrtルーター(のIPアドレス)が設定されてしまうこと。 “DNS and DHCP configuration [OpenWrt Wiki]“の”DHCP OPTION example to set an alternative default gateway“の項” に/etc/config/dhcp
でテキストで指定する方法が出ているが、LuCIでも指定できる。ただ、LANインターフェースの設定の一環として指定するのがちょっとわかりにくいかもしれない。
まず、以下の図にあるように、LANインターフェースの設定変更のためのボタンを押す。
すると以下のような画面が得られる。画面下部の DHCP Serverの項の、Advanced Settingsで設定できる。そもそものDHCPサーバーの有効化のため、General Setupタブの “Disable DHCP for this interface.” チェックボックスのチェックを外すことは言うまでもない。
ひっかかったもう1点は、これら作業の途中で、LuCIが反応しなくなってしまったこと。SSHでログインすることは問題なくできたので、opkgでLuCI関係のパッケージを強制再インストールすることでこの問題は解消した。
思ったよりずっと手間がかかったが、とにもかくにも “自宅内LANの整理” 計画のステップ3完了。
その後ステップ4の、PPPoE接続機能をWZR-HP-AG300HからGE-ONU PR-500MIに移すことも成功。ここで、上のTL-WR703NのDHCPサーバーの設定が生きるためには、PR-500MIのDHCPサーバー機能を切ることが肝要。これからは、LANが成立するためにはPR-500MIがきちんと動作するだけでは不十分で、それではLAN内にあるべき機器にDHCPでIPアドレスが振られずLANが破綻する。そうならないためには、TL-WR703Nもきちんと立ち上がって動作していることも要件となるので、そこは要注意。
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