楽天モバイルの新料金プランRakuten UN-LIMIT VI(Internet Archive; Web魚拓; Archive.vn)。なかなかいいところを突いてきたという印象。
~1GB/月までで無料としたのは(以下簡単に「無料枠」)無料期間終了後の顧客離れを避ける策だろう。そうでなければ自分も解約していた。どうやらそれでもかけ放題は利用できるようで(Rakuten Linkアプリを使用した場合,という制限はつくが),これなら維持する価値が大いにある。ただし一人につき最初の1回線契約のみに適用される。2回線目以降は無料枠がなく,最安で~3GB/月で980円。
Vまではデータ高速モードを切っていればデータ使用量はカウントしない,という仕様だったが,VIでは事実上これを撤廃するようだ。低速モードでも1Mbpsという太っ腹仕様だった。もしこの点でVと同じであったなら~1GBまでの無料枠でも,低速モード無制限,高速モード1GB/月まで,ならそれだけで十分使い物になると思ったが,さすがにそこまで甘くなかった。速度モードに関わらずしっかりカウントされるとのこと。
海外ローミングも同様の扱いのようで,無料枠でも合計1GBまでは使えるというのは,非常にオイシイ話ではないだろうか。特に,国内で20GBを超えるデータ消費をする人でも海外ローミングは2GBまでしか無料でないことを考えると。
ともかくかけ放題つきで1GB/月まで無料というのは信じがたい嘘のような話。携帯電話は主に通話に使用,たまにネット,というような方にもピッタリのプランになるのではないか(Rakuten Link使用に起因する困難さ,回線品質の問題は残るが)。大げさな言い方は好きじゃないが,これはゲームチェンジャーと言っていい。 “安価に携帯番号を維持する” でソフトバンクのキッズフォン向け契約を利用することを考えて,中古端末まで入手していたのにとりあえず無駄になりそう。
さて,楽天モバイルを今まで使ってる人の多くは,回線品質に不安があるため副回線として使ってる人が多いのではないだろうか。品質が十分高まったと判断して(…実際十分高まったかどうかは知らない),今まで他事業者で持っている大事な回線(私が「公式番号」と呼ぶような,番号を連絡先としてあちこちに登録してあるようなもの)を楽天モバイルにポートさせようと考える人も出てくると思われる。かくいう私がそうだ。
ただ,無料枠は1回線目にしか適用されないということだから,その場合一旦は既存回線を解約し,その上で公式番号を楽天モバイルにポートインさせることが必要になりそうだ。公式の “新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」について教えてください | よくあるご質問 | 楽天モバイル“にも以下のように明記されておりこれができそうだ。
一度ご契約されていた回線を解約された後に再度別回線を契約された場合でも、ご利用中の回線が1回線のみであれば、プラン料金は1GBまで0円
この情報は “[誰でも0円維持可能]楽天モバイル新料金(2021年4月開始) 1GBまで無料適用条件公式ヘルプで詳細案内 – モバイルびより” で知った。
実は,私自身がチャットで問い合わせた際は,楽天モバイルに既に回線契約が1本ある場合,それを解約した後新規契約しても,それは2回線目と見なされ,新料金プランUn-Limit VIの「無料枠」(月~1GBまで)は利用できない,という回答だったのだが,これが誤りだったことに不満はない。今に思うと,回答者はVの無料枠と1年間無料キャンペーンをごっちゃにしていたのかもしれない。
さて,実際楽天モバイル回線1本のみで安心できるかというと実際はそうではない。主回線(公式番号の回線)を楽天モバイルにしたとしても,バックアップ用の副回線が欲しい。2台持ちを避けたければDSDV機が必要(物理SIMスロットを持ちeSIM対応の一部端末でも可)。
その副回線としてはロケットモバイルの神プランも考えられる。上限200kbpsの低速だが300円+/月でデータ使いたい放題は安い。経験上,上限250kbpsのUQモバイルの低速モードでもインターネット電話が支障なく使えかなりの目的は達成できた(逆に速度不足を感じたのはマップアプリでリアルタイムで自分の位置を表示させるような場合ぐらい)。 “ロケットモバイルの神プランを評価。200kbps回線で色々試してみた – ガルマックス” にも同様の趣旨の内容が。
しかし私は音声回線契約の方をお勧めする。2つ理由があるが,その1つは,音声回線契約の方が大きなキャンペーンをやっていることが多く,結局データ回線契約より安くなることがままあるから。例えば,y.u mobile(ワイユーモバイル)3GB/月プランを1年間使用した段階でのキャッシュバックでほぼ無料になる。「ほぼ」というのは初期手数料を計算に入れていないから。ただ,Y.u mobileは3月1日から現行プランを値下げしシンプルプランは3GB→5GBへ増量ということが決定済みなので,逆に今申し込んでCB額を確定するのがお得。料金引き下げに伴ってCB額も引き下げられる可能性があるので → 実際そのとおりになった。
もう1つの理由が,いろいろ問題があるとされるRakuten Linkの不安定さを補わせることができるから。よくある問題が,通話が着信できない,だが,楽天モバイルの設定で,着信できない際には副回線に転送するようにしておけば,着信できる。ただし,「転送中は転送者に通話料が発生します(20円/30秒)」ということなので,かけ直す手間をいとわないのであれば無料の留守番電話サービスで用が足りるかもしれない。ただし,この方法ではSMS受信の問題(もしあれば)は解消できない。
具体的に自分が今後どうするかだが,既存楽天モバイル回線は4月上旬までに無料期間が終了した後も,無料枠内で維持。肝心の公式番号回線は, “現在Au上にあるメインの携帯回線どうするか?” にあるような事情でAuで今持っているので,BL入りを避けるため6月末頃まで維持した上で,楽天に乗り換え(MNP)。
この後に書いていたことは, “お世話している親子お二人の今後の携帯契約作戦” に分けた。