突然体の自由が思うようにきかなくなったときに助けを呼べるには

一人暮らしの老人の見守りに対するアプローチについて考えた。これとセットで,突然何らかの理由で体の自由が思うようにきかなくなったときに確実に自分で助けを呼べるようにするにはどうしたらいいか考えたい。

これは基本的には誰にでも起こりうるが,ここでは特に老人が自宅に一人でいるときに起こった場合を主に想定する。外出時に起こることも考えられるしそのときの対処法も考えるが,ある程度人通りのあるところでそれが起こる限り,周りの人が助けてくれることがある程度は期待できる。なのでやはり一人で自宅にいるときの対策の方がより重要となる。

もともと体が不自由でもなければ,そういうときには電話すればいいだろう,と思うだろうが実際にはなかなかそうはいかない,というのがこの話の最大のポイント。これは亡父がまだ存命中に実際にあったことだが,当時彼は慢性白血病は抱えてはいてもそれは薬でよくコントロールされており,週に何度も社交ダンスの練習に自分で車を出して行くほど健康だった。ところが,ある日の朝,1階で寝ていた彼から,その真上の2階で寝ていた私に携帯電話で電話をしてきた。頭がひどくフラフラして,立つことはおろか上体を起こすこともできないという。確か救急車を呼び総合病院に連れていきMRI検査をするなどをしたように記憶している。

結論としては,当時とっていた血圧の降圧剤が効きすぎた,ということのようだった。当時,このことだけでなく,父が自宅で突然瞬間的に意識を失って倒れる,ということが何度か起こっていた。2階にいた私には「バーン」という大きな音が階下から聞こえて,びっくりして様子を見に降りてきていた。打ちどころが悪かったら大きな問題になっていたと思うが,キャビネットのガラス窓を割ったりした以外は,幸いにして本人には軽い打撲や切り傷がある程度で済んだ。そのときは意識はすぐ回復していたし,その後動けないということもなかった。幸いにして降圧剤の量を減らすことでこれらの問題は解消した。

最初の父の例に戻れば,父の寝床の横の,すぐ手の届くところに携帯電話があったからかろうじて私に連絡が取れたが,そうでなければそれすらなかなかできなかったであろうことが重要な点。ほとんど体が動かないのだから私以外の他の人に助けを求めることもできなかったろう。同じ家に住んでいる人がいても,居場所の階が違うだけでその人に助けを求めることすらできなくなるかもしれないということは強調したい。いわんや一人暮らしの場合をや(反語)。

父はそうやってそのときは事なきを得たが,そうでなければどうなっていたろう?素人判断するなら,死ぬようなことはなかったかと思うが長時間苦しんだことは間違いないと思う。倒れた理由によっては,あるいは,倒れたときの打ちどころによっては,長時間苦しんだ挙げ句に事切れる,ということもあるだろうし,すぐ対処できなかったがために深刻な後遺症を負って残りの一生を送らなければならなくなるかもしれない。人間そうあっさり死なないことが,かえって否定的に働くこともある,ということをよく理解しておく必要があると常日頃から思っている。

その後父には,そういったことがあったこともあり,携帯電話を,起きている間は常時首さげしてもらった。これは有効な策だったと思うが,最近お世話をしている,80歳を超える高齢の方にはこれはちょっと期待できないように思っている。というのは最近新調したスマホHuawei Nova Lite 3は彼女が首かけするにはさすがに大きすぎ・重すぎだと思われるからだ。ではどうするか?

それでも携帯電話を身に着けてもらう

常にスマホを携帯していただくために何か吊り下げカバンのようなものをご用意しないと,と思っていたらご本人がいきなり自作(カバーそのものは私がご用意した)。戦争を経験した世代は,なんというか,底力がすごい気がする。

私が左に書いたようなことをつらつら考えているうちにご本人がたすき掛けできるような肩紐をいきなり自作(カバーそのものは私がご用意)。とはいえ重いそうで,そうでしょうねぇ…。

外出時にはスマホであろうがなかろうが,ともかく携帯電話は持って出てもらわなければ話にならない。首さげ運用が理想的だが,そうしてもらうには相当に軽量であることが求められる。通常使用用のHuawei Nova Lite 3が重すぎる(カバー等を除き本体のみで160g)なら何か他の携帯電話を用意しないといけない。

…というところから出発して,どのような代替策があるかを検討したのだが,継続的に中身を拡充し相当に充実したので, “スマートウォッチを首さげ見守りケータイとして流用” という別記事に切り出した。

スマホを直接身には着けてもらえない場合

スマホをどうしても直接身には着けてもらえない場合も,少なくともかばんに入れるなどして携帯してもらう必要がある。

この場合はBluetooth接続した周辺機器を使ってSOSを発信してもらうことが考えられる。常識的にはiTag BLEトラッカーを非常ボタンとして流用するなどの方法が考えられる。特にiTagは安い。本体価格が$2 USD程度なのに加え,電池持ちがよくボタン電池CR2032 1個で半年はもつというから,ともかく安価。なので以下のようないわば「富豪的」アプローチが取れる:

  • 自宅内,外出時問わず,必ず一つ首さげをしてもらう(10gしない軽量なので全く負担にならない)。
  • 自宅内ではあらゆる箇所にばらまいておく(倒れた場合に見つけやすいよう床近くに)。
  • 外出する際使用する可能性のあるかばん全てに予め取り付けておく。

ただ,今のところスマホとの接続が安定していないので試験を継続する必要あり。また,自宅が木造とはいえ自宅のあらゆる場所でスマホとBLE通信できるかは試してみないとわからないし,外出時には必ずスマホを携帯してもらわなければ全く意味がなくなってしまう。

Bluetoothヘッドセットを外出時常用する人であれば,どれかのボタン長押しでSOS発信をトリガーするようプログラムすることも可能。ただ,残念ながら想定している被見守り者にそういう機器を使用する習慣はない。それに,そういうのに慣れてしまって,外を出歩いている最中に音楽を聴くのに夢中になってしまうのもそれはそれでまずかろうし。

 

突然体の自由が思うようにきかなくなったときに助けを呼べるには」への5件のフィードバック

  1. ピンバック: 一人暮らしの老人の見守りに対するアプローチ | あくまで暫定措置としてのブログ
  2. ピンバック: iTag BLEトラッカーを非常ボタンとして流用 | あくまで暫定措置としてのブログ
  3. ピンバック: 遠隔ボタンとして使えそうなiTag以外のBLE機器 | あくまで暫定措置としてのブログ
  4. ピンバック: 本物(?)のiTagは安定動作 | あくまで暫定措置としてのブログ
  5. ピンバック: スマートウォッチを首さげ見守りケータイとして流用 | あくまで暫定措置としてのブログ

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